ワシントンDCからパリへ向かう
ジェット旅客機の窓のちょうど左に北斗七星があった。あのひしゃくを上に向けてキラキラと輝く星を見ていると、大西洋を横断している実感がせまってくる。アメリカ東部時間の午前1時、出発してから5時間経っていた。気がつくと、手前の雲の中に、この
飛行機と逆方向に動きながら白い光を点滅させている物体がある。
ヨーロッパから
アメリカへ向かう飛行機。時速1、000キロ近くで飛ぶ飛行機同士がすれちがうというのに、その物体は、のろのろと動いている。きっと、数十キロも離れているのだろう。その雲の彼方には薄いブルーの空間があり、その間から帯状のオレンジ色の光がさしている。そのオレンジ色の部分は、時により活火山から噴き出す溶岩のような火の色に変わる。時間が経って、その帯が次第に大きくなり本物の太陽が顔を出した頃、ジェット機はパリに着陸した。大西洋を横断するのに7時間かかることを、ぼくはその時知った。
(8/10/1997)
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日記
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川井さんによると、飛行機は決められた航空路に添って飛んでおり、その幅は洋上で90kmなので、すれ違う飛行機との距離は90kmの半分の45kmほど、すれ違う飛行機との高度差はおよそ600mということです。