いよいよ、
結婚式の当日。場所はワイマナロの庭園。
ワイマナロは、ワイキキから東へ車で30ー40分の距離とのこと。ハワイの人にとっては
ファミリア−だろうが、
東京在住の私たちにとっては右も左もわからない。しかたないので、
ホテルのコンシェルジェを通じて、リムジン(リモ)を頼んだ。
太平洋に面した自然のままの庭。南国の濃い緑の木々の中で、純白の
ロング・ウエデイング・ドレスのジュリーは、妖精のように美しい。
「おめでとう。今日のあなたはゴージャスで一段とすばらしいわ」妻がお祝いの言葉をかける。
ジェリーは、ちょっと恥ずかしそうに首をかしげて、「ようこそ」と奥へ案内する。
‘花嫁の父’のフィンが、私たちを見つけて近寄ってくる。興奮の面持ちのフィンは、何人かのお客を私たちに紹介しながら、数時間前に行われた結婚式の場所へ連れて行ってくれる。
そこは、庭先から50メートルほど先にある海岸だった。足元は波が砕ける普通の砂浜なのだが、そこには不思議な雰囲気があった。海の中に、大きな、生きているクジラのような形の無人島が浮かんでいる。緑色と茶色の断層で、高さは100メートルほど。 ハワイは今でも火山活動が続いているというが、いつごろ出来たものなのだろうか?
そういう自然を背景にして結婚式が行なわれた。
「ここに新郎新婦が海へ向かって立った。海を背に牧師はここに。そこを中心にして近親者が15人くらい並んだ。歌と
ギターで
ハワイアン・ウエデイング・ソングを奏する中を、牧師の祝福があって式は終った」フィンがそれぞれの場所を手で指し示しながら説明する。
「それで、新郎が指輪を花嫁の指につけたんだね。二人ともお互いに愛しあい、相手を一生大切にすると、誓ったんだね?」と私。
「そうだ。そうだ。でも風が強くて、何も聞こえなかった。でも、とても神聖で涙が出た。涙を流さないように努めるのが大変だった」
そして、フィンは父親の顔になって言った。「ジェイがこういう自然を愛するいい男だということがよく分かった」
それは、本当に感動的な光景だったろう。
ニュージャーシーで弁護士を営む新郎の父親ジョン・ウオーターズは、大きな声でよく笑う男だったが、彼も泣いたという。
ジェイは、この結婚式をジュリーと一緒に計画して、場所を見つけ、家を借り、日取りを決め、この日に臨んだ。「全部、二人がやったんだ。人が住んでいない家なので、
掃除が大変だったが」ジョンは、誇らしげだった。パーテイは、ナマのロック演奏で、みんな踊った。バベキューの料理、スシの
出前もある。華美でなく心がこもっている。
(続く)
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